コーヒー1杯の暖かさ

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日常生活におけるノスタルジアと幸福感:生態学的妥当性の観点から (Newman et al., Journal of Personality and Social Psychology, 2020)

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みなさんこんにちは。教育と心理学について考えているじんぺーです。

今日は論文アブストを紹介します。

昨日の論文はこちら▽

 

 

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日常生活におけるノスタルジアと幸福感:生態学的妥当性の観点から (Newman et al., Journal of Personality and Social Psychology, 2020)

■ノスタルジアは混ざり合った感情である。しかし、最近の実証研究では、ノスタルジアのポジティブな効果が強調されており、ノスタルジアが主にポジティブな感情であることが示唆されている。

■個人差として測定された場合、ノスタルジア傾向のある個人は、生活の中でより大きな意味を報告し、気質にアプローチする。実験的パラダイムで操作すると、ノスタルジアは、人生の意味、自尊心、楽観主義、ポジティブな感情を増加させる。

→これらの肯定的な効果は、使用された特定の実験手順に起因する可能性があり、ノスタルジアと対照的な日常の経験についてはほとんど知られていない

→このギャップに対処するために、我々は、生態学的に有効な文脈でノスタルジアを測定することを目指した

■我々は、特性ノスタルジアと状態に基づくノスタルジア体験の両方を評価するために、Personal Inventory of Nostalgic Experiences (PINE)スケールを作成し、検証した(研究1a-1d)

・個人差として測定した場合、ノモロジカル・ネットは概ね否定的であった(研究2)

日常生活で測定した場合(研究3および4)、状態変数としてのノスタルジアは幸福度と負の関係にあった

・遅延分析では、状態のノスタルジアはその日の後の瞬間の幸福度に混合した効果を持ち、翌日の幸福度には負の効果を持つことが示された

・これらの研究と先行研究のノスタルジアの肯定的効果との間の矛盾を調整するために、実験的に誘発されたノスタルジア的回想は、日常的なノスタルジア体験よりも肯定的に評価され、否定的に評価されないことを示した(研究5)

■これらの研究から、ノスタルジアは複合的な感情であり、ノスタルジアが要求されて発生する場合にはポジティブな感情が優勢であるが、日常生活の中でノスタルジアを体験する場合にはネガティブな感情が優勢であることが明らかになった

 

論文

Newman, D. B., Sachs, M. E., Stone, A. A., & Schwarz, N. (2020). Nostalgia and well-being in daily life: An ecological validity perspective. Journal of Personality and Social Psychology, 118(2), 325–347. https://doi.org/10.1037/pspp0000236