コーヒー1杯の暖かさ

心理学を研究する大学院生が、研究もそこそこちゃんとやりながら、日本の教育に一石を投じます。

Transliminality,精神的経験インベントリ,曖昧性耐性 (Thalbourne & Houran, Personality and Individual Differences, 2000)

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みなさんこんばんは。

教育と心理学について考えているじんぺーです。

今日も論文を読んでいきます。昨日の論文はこちら▽

 

 

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Transliminality,精神的経験インベントリ,曖昧性耐性 (Thalbourne & Houran, Personality and Individual Differences, 2000)

結論から言うと、両方のサンプル (オーストラリア・米国)では、Transliminality被験者は確かに、より多くの超能力関連や異常なイベントを信じて、より多くの超常現象や異常な経験を報告することが判明した一方、Transliminalityは、年齢と曖昧さ耐性に関連していなかった

 

背景

■Transliminality:「観念的で感情的な種類の内向きに生成された大量の心理的現象に対する大部分の不随意的な感受性と認識」と定義

・Transliminalityは、抑圧感作性(Byrne, Barry & Nelson, 1963)や言語的創造性の3つの尺度(Torrance, 1966/1974; cf. Brod, 1997, 289-291)、または(予想通り)知能(Raven, 1965)または嘘の尺度(Eysenck & Eysenck, 1991)と有意に関連

・「今のところ、私は虚構や想像力に長けている」「特別な知恵をもらったような気がしている」「自分は超能力者だと確信している」などの29項目が選ばれた尺度

■曖昧さ耐性は、超常的な信念や経験(Lange and Houran, 1998, Lange and Houran, 1999b, Houran and Williams, 1998)や創造性(Tegano, 1990)と相関しており、これらはすべてTransliminalityの構成要素である(または類似)

 

方法

参加者:オーストラリアのサンプル(N=138、男性が46%)でアメリカのサンプル(N=135、男性38%)

尺度:

・29項目のTrue-False Transliminality Scale (Thalbourne, in press)

・86項目のyes-noのMental Experience Inventory(MEI: Kumar & Pekala, 1992)

・20項目のAT-20 (MacDonald. 1970)

 

結果

・オーストラリア人は、超日常性、超常的で非日常的な体験(および超常的体験II)のスコアが高い傾向にあるのに対し、アメリカ人は「高い感覚」のスコアが高い

・オーストラリアだけでなく、米国でも、TransliminalityとMental Experience Inventoryの各サブスケールとの間には、中程度から高程度の相関関係があり、再現性がある

・Transliminalityは年齢と有意な関係はなかった:オーストラリア人ではr=0.09(n.s.)、アメリカ人ではr=0.02(n.s.)

・Transliminalityと曖昧性耐性の相関は予測に反して、有意ではなかった:r=0.02

 

コメント

Transliminalityってなんだろうっていうところからスタートした。

曖昧性耐性との関連がみられるかとおもってチョイスした論文だったけど、結果的に相関が出ていなかった、残念。

けっこういい雑誌だし、引用数も多いのなんでなんだろう…

 

論文

Thalbourne, M. A., & Houran, J. (2000). (2000), Transliminality, the Mental Experience Inventory and tolerance of ambiguity. Personality and Individual Differences, 28(5), 853–863.