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受容的・創造的な文化活動のパターンと、成人の健康感、不安、抑うつ、生活満足度との関連性:HUNT調査(ノルウェー)(Cuypers et al., NorwayJ Epidemiol Community Health, 2012)

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みなさんこんにちは!

じんぺーです、今日も論文を読んでいきます。

 

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受容的・創造的な文化活動のパターンと、成人の健康感、不安、抑うつ、生活満足度との関連性:HUNT調査(ノルウェー)(Cuypers et al., NorwayJ Epidemiol Community Health, 2012)

背景

■創造的文化活動

・個人が創造的なプロセスに積極的に関与しており、典型的には歌、楽器の演奏、絵画など

・クラブ活動や教区活動などの社会的活動や、様々な身体的チャレンジングな文化活動も含まれる

受容的文化活動とは、個人が自分では何もせずに何らかの印象や経験を受ける活動のこと

・典型的な受容的文化活動は、博物館、美術展、コンサート、劇場を訪れること

・私たちの知る限り、受容的で創造的な文化活動への参加と、健康感(PH)、不安感(Anx)、抑うつ感(Dep)、SWLとの関係を調べた先行研究はない

 

方法

■2006年から2008年にかけて、HUNT調査の第3回目の調査(HUNT 3)が行われた:県内の13歳以上の全国民を対象に健康診断を実施

・今回の調査では、20歳以上の成人50,797人(女性:27,754人、男性:23,043人)を対象

■質問紙

・受動的な文化参加:「過去6ヶ月間にどれくらいの頻度で、博物館や美術展、コンサート/劇場/映画、教会/礼拝堂、スポーツイベントに行ったことがありますか」

・「月に3回以上、月に1~3回、過去6ヶ月間に1~6回、または全くない」

・創造的な文化活動:「過去6ヶ月間に次のことに何回参加しましたか:協会の活動やクラブの会合、音楽/歌/演劇、教区の仕事、野外活動、ダンス、運動/スポーツをしました」

・回答の選択肢は1(一度もない)から5(週に一度以上)で数値化

・受容的な文化活動(範囲4〜16)と創造的な文化活動(範囲6〜30)の1つの指数を算出

・健康:「今のあなたの健康状態はどうですか」

・人生満足度:「今の人生を考えると、おおむね満足していると思いますか、それともほとんど満足していないと思いますか」

・不安と抑うつ

・その他:日常生活の機能を低下させるような慢性疾患を患っているかどうか、社会生活を制限するような身体的または感情的な問題を抱えているかどうか、どのくらいの頻度で運動しますか?など

 

結果

■受容的な文化活動よりも創造的な文化活動に参加している人の方が多く、これは男女とも、またすべての年齢層とSESのグループに当てはまる

・受容的な文化活動と創造的な文化活動の両方への参加(1回/月未満)は、年齢に強く依存しており、最も若い年齢層から40~49歳の年齢層まで増加し、その後、年齢とともに減少

・SESが低いほど参加率は低い

・さまざまな文化的活動への参加回数や頻度が増えるにつれて、健康、生活満足度、不安、抑うつ度がそれぞれ高いと答えた参加者の数が増加

■健康

・受容的な文化活動については、女性では1つの活動(スポーツイベントへの参加)のみが「良い/非常に良い」健康状態と関連

・男性では、すべての受容的文化活動が「良い/非常に良い」健康状態と統計的に有意に関連

・創造的な文化活動への積極的な参加(協会活動やクラブ活動、音楽、歌、演劇、野外活動、ダンス、運動・スポーツ)は、女性では「良い/非常に良い」健康状態と関連

・男性では、集会、野外活動、ダンス、外出・スポーツへの参加に加えて、教区活動への参加が「良い/非常に良い」健康状態と有意に関連

■女性、男性ともに、受容的な文化活動と創造的な文化活動の指標は、すべての交絡因子を調整した後、良好な健康状態、良好なSWL、低い不安、低い抑うつと有意に関連

 

コメント

受容的と創造的活動で分けているのが参考になる。今度の論文では引用するぞー!

 

論文

Cuypers K, Krokstad S, Lingaas Holmen T, et alPatterns of receptive and creative cultural activities and their association with perceived health, anxiety, depression and satisfaction with life among adults: the HUNT study, NorwayJ Epidemiol Community Health 2012;66:698-703.